IiI コンセプト通信 vol.18 アサヒ飲料WONDAモーニングショット

 

 「具体例!後発参入だからこそ選ばれる理由を作れる」

 

 コンセプト 

 

 朝専用缶コーヒー


 

もくじ:

 

 1. 体験レポ

 2. まとめ 

 3. 学び


1. 体験レポ

■選ばれるには理由がある


 

 「おはようございます!」

 

と、そう聞いて、なにを連想されますか? やっぱり ですよねー

 

 

 

 

どの市場でもそうですが、似たような商品はあり余るくらいに出回っています。

 

そんな中で、お客さまに選んでもらうのに、

一番的確な戦略とはなんなのでしょうか?

 

 お客さまのココロを汲み取り、

 カタチにして提供する

 

かんたんに聞こえますが、

 

 「言うは易し、やるは難し」

 

ですよね。

 

 

では、アサヒ飲料は

 

 朝専用缶コーヒー

 

というコンセプトを、

どのように見いだしたのでしょうか?

 

その答えは…

■1:お客さまのリサーチ


 

WONDAを提供しているアサヒ飲料によると、

缶コーヒーを飲む時間帯の調査を行ったところ、

およそ4割の方が午前中に飲むとの回答でした。

 

 

言われてみれば、

そうですよね。

 

 

だって、コーヒーってカフェインが入っていて、

それが眠気を覚ますとみんな思っていますから。

 

そりゃ、みんな朝のうちに飲みますよねー。

 

 

ちなみに、

私も午前中のうちに、

2〜3杯は飲みますーー

■2:先輩のリサーチ


 

例えば、IiI コンセプト通信 vol.7 缶コーヒー3選 で紹介した先輩たちです。  

 

 

GEORGIA

 「世界は誰かの仕事でできている」

 (仕事の時のいっぷく)

 

BOSS

 「このろくでもない、すばらしき世界」

 (ほっと一息つくとき)

 

FIRE

 「心に、火を」

 (気合いを入れるとき)

 

 

これを考察するに、

いずれの3商品のコンセプトも

時間帯を指定した商品はありません。

 

 

ライバルがいないのです!

 

 

そうなると、

リサーチの時点で

 

 すでに勝算が高い

 

ことがわかりますねー

 

 

これを 勝ち土俵 と呼びましょう!

 

 

今考えればわかりそうなことも、

当時は調べるまで把握していませんでした。

 

しかし、きちんとリサーチをしたことで、

その後の基本方針が花開くのは

よくある成功事例です。

 

 

偶然の発見での成功事例ではなく、

 

 地道にリサーチをした結果

 

というのがいいですよね。

 

 

これって、その法則を抽象化して抽出できれば、

他のことに応用できますから!

 

 

結果、そこに着目して生まれたのが、

この「WONDA モーニングショット」です。

■どこを「強み」としているのか?


 

では、肝心の「味はどうなのか?」ですが、正直シロウトの自分にはよく分かりませんでした。

 

少し甘めの印象を受けましたが、どこにでもある缶コーヒーのような気もします。

 

どちらかといえば、GEORGIAに近いような気がします。

 

 

これを思うと、結局明確な差別化としては、「時間帯を指定した」しか思いつきません。

 

それを、お客さまのココロに響くように調整したコンセプトが、「朝専用」なのです!

 

 

実際に朝専用のブレンドになっているかどうかなんて、ほとんどの消費者は気にしていません。

 

というか、していてもほとんどの人が、

"その違い"が分からないと思います。

 

 

少なくとも、実際に飲んでみたところで、

その違いは私には分かりませんでした。

 

 

 

 

そうなると、結局、

「朝専用」というコンセプトだけで、

業界3位に選ばれているといっても

過言ではないかと思います。

 

 

そして、そのコンセプトだけで、

つい選んでしまうスイッチが入るように

私もなりました!

 

なんだか盲目的に

 

 朝には朝専用缶コーヒー

 

を選ぶ回数が増えたのは… 

 

人間心理ですかねー だって、

「朝専用」って書いてあるんですもの…

2. まとめ


 

・激戦市場に超後発参入でも、別角度からのリサーチで活路を見いだせる

 

差別化は味、品質、見た目だけではない

 

・お客さまを「知って、絞って、伝える」からこそ、ばれる

 


3. 学び