「お客さまの脳内にある体験〜疑似体験を活かして選んでもらおう」
コンセプト
野菜を食べるカレー
季節に合わせた様々な野菜を、
お客さまの目の前でライブ料理
&アウトドア感たっぷりの店内
1. 体験レポ
■駅ナカでキャンプ場のカレーをっ
JR池袋駅の構内にこんなお店があります。
camp express
正直、名前だけでは
「このお店はなんなのか」
は、ちょっと伝わりづらいかもしれません。
ですが、駅ナカで見る camp の文字だけで、どこか惹かれるものがありませんか?
近年のアウトドブームの後押しなのか、
カレー店の見せ方(魅せ方)も進化してます!
カレーって、ラーメン同様に大衆食でありながら、
味の面でさまざまな工夫がなされていると思いますが、
「お店作り」にまで工夫が必要な時代なんですねー
やっぱり需要の多い激戦区は、
「コンセプトによる差別化が生き残る道」
ですね!
■アピールポイントを少しズラす
「キャンプ場のカレーを提供する」
というのがイチバンのウリなんです。
ですが、それを少しズラして見込み客にアピールしている様子が伺えました。
「1日分の野菜カレー」
なぜ、この看板は
「キャンプ場のカレー」
「350gの野菜をつかったカレー」
ではないのか不思議に感じました。
きっとそれは
「お客さまのココロの内を汲み取って」
のことなんでしょうねー
例えば、キャンプ場と聞くと、
BBQもしくは焼き肉なんかの
ワイルドな料理を想像しませんか?
そうなると、女性の見込み客には響かないかもしれません。
ですが、美容・健康に意識の高い見込み客には、
「キャンプ場でつくるような野菜たっぷりカレー」
ではなく、
「1日分の野菜がとれるキャンプ風カレー」
という、
明確なコンセプト=明確なメリット
を提示するのが最適なんでしょうね。
■店内は山小屋風
ここは駅の構内にあるお店なんですが、それ(現実の世界)を感じさせない作り込みになっています。
店内ディスプレイも、壁面にわざわざ木を張り巡らして「それっぽい」雰囲気づくりを意識されているんですねー
ロープやコップなんかも、ディスプレイの一部として使っています。
■お店のこだわり「ライブ調理」
お店のウェブサイトに書いてあることなのですが、3つのこだわりのうちの1つがこの「ライブ調理」とのことです。
いわゆるオープンキッチンなのですが、私の座ったカウンター席からは調理の様子がよく見えました。
あらかじめカットされている野菜たちが、透明の容器に大量にストックされています。
「ざっくりカットx大量」
というだけで、
なんだかキャンプ風に見えるから不思議です…
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注文に合わせて、
この透明の容器から適量を取り分けて、
手際よく調理していきます。
専属の方だから当たり前の「
手際の良さ」なのかもしれませんが、
一緒にキャンプに行ったら
間違いなくみんなのヒーローですね!
キャンプの雰囲気を出すために、
帽子まで「それっぽい」のをチョイスしているのがイイですねー
■「神は細部に宿る」→世界観の話し
これだけ外装や店内、メニューの内容にも気を使っているお店なので、脇を硬める小物にも気を配っていらっしゃいます。
なんだか懐かしい水筒と、キャンプのときぐらいしか使わない飯盒(はんごう)に、ステンレスコップ。
でも、一番はやはりこの水筒です!
なんだかとても懐かしくありませんかー?
昔に見たことある人には、郷愁を。
初めて見る方には、親しみやすい印象を。
私はテンションが上がりましたー
■注文した商品ができました!
これが看板メニューの
「1日分の野菜カレー」
です!
ご飯に野菜に、溢れんばかりの盛りつけに気分も否応なしに盛り上がります!
ジューッジューッ
と、熱せられたスキレット(画像のフライパンのような鍋)が、
さらに「それっぽく」見せますよねー
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最近のキャンプ場では、このようなスキレットで
「ワイルド焼き」にして食べるのが、
きっと流行っているんでしょうね。
紙プレートや、おもちゃみたいな
プラスチックで食べたのと比べて、
断然美味しく感じます!
やっぱり世界観に基づいた作り込みって、
こういうときに威力を発揮しますよねー
他店のカレーと比べて、
明確なコンセプトであり、
同時に差別化ですもんね。
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私が子供の頃に食べたキャンプ場のカレーって、
こんなに本格的ではなかったです。
なんか大鍋に、ザク切りした野菜やお肉を炒めて、
市販のルーを掛け合わせたものでした。
でも、あれはあれで美味しかったんですよね。
雰囲気が良かったからでしょうか?
もしかしたら、これが世界観に通ずるところかもしれませんね!
ちなみに、スプーンはスコップの形をしているんですよー
なんだか可愛らしいですね!
2. まとめ
・実体験には、誰しも愛着や懐かしさがある
・疑似体験には、実体験の一歩手前の興味と興奮がある
・激戦区では強烈なインパクトがないと生き残れない