「コンセプトをすり替えて、大成功!」
コンセプト
世界最高を、お届けしたい
1. 体験レポ
■オトナの修学旅行の気持ちで…
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに、
行ってきました!
倒産寸前だったテーマパークが、
2015年には1390万人の来場者を記録。
そのヒミツを体感してきますー
だって、
全てのことには理由がある
ですよね!?
■アメリカンテイストでお出迎え
ゲートをくぐって入場し、
TDRと同じようなアーケードを進んでいくと、最初はアメリカをテーマとした街並みが広がっていました。
映画やドラマにあるような、
映画館だったり、ダイナー(レストラン)だったりがあります。
細部にこだわる作りなのか、
見ていてとても自然な感じがしました。
建物とヤシの木のバランスもGoodですよねー
■アトラクションショーは過激!
こちらは Water World という映画をテーマにしたアトラクションショーです。
写真で伝わりますか、この水しぶきがっ よく見ると、最前列のお客さまには水しぶきがエライかかってますねっ!
これが冬なら大変なことになりますねっ
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でも、これが
わざわざここを訪れるお客さまには
ウケるんですよねー
逆に言えば、
これくらいのレベルでやらないと、
(なんだシケてんな…)
みたいに思われてしまうのかもしれません。
やはり「やり過ぎ」くらいが
ちょうど良いのでしょう。
でないと、コンセプトをして掲げている
世界最高を、お届けしたい
が伝わりませんもんね!
■恐竜エリアにココロ惹かれて…
下調べの段階で、
恐竜のエリアがあると知って、
すごく興味を惹かれていました。
実は、私は1993年に公開された映画「ジュラシックパーク」がとても好きでして。
実在したらぜひ行きたいと思ってるくらいファンなのです!
なので、どうしてもテンションが上がっちゃいましたーー
実際、恐竜エリアは楽しかったですよー
・宙づりになって走る「フライングダイナソー」
・ボートに乗って恐竜を探す「ジュラシックパーク・ザ・ライド」
・突然現れる恐竜たち(画像内)
なお、フライングダイナソーは
食前/食後には乗らないほうが良いと思います。
USJが本気過ぎて、胃が揺れました…
たぶん、
ジェットコースターに乗り馴れていない方だと、
失神しますよー
■ランチも恐竜の世界観で
DISCOVERY RESTAURANTという恐竜エリアで食べました。
選んだメニューは、
「ジュラシックハンバーガーセット」。
ハンバーグ、古代米、オニオンリング、フライドポテト、そしてその上に乗る恐竜のタマゴ!
1,580円とべらぼうに高いですが、
食べてみたかったのですーー
惹かれたのは、そのビジュアルです!
この恐竜のタマゴとか、
いーですよね!
この恐竜エリアのテーマに
ぴったりではありませんかっ
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ちなみに、レストラン内にも
さきほどの恐竜たちは入ってくるんですよー
不意をつかれたお客さまも、
最初は戸惑ったものの喜んでいました。
そして、レストランの内装ですが、
映画の中の「あの世界観」を
再現するように努めていらっしゃいる様子が伺えます。
巨大な化石の展示がそれを強烈にアピールしてますよねー
■ハリー・ポッターの世界へようこそ
2014年7月15日、およそ450億円を投資して完成した「ハリー・ポッター」のエリア。
世界的な人気映画の世界を表現しているとあって、USJの中でも特に人気のエリアだそうです。
「なぜUSJにハリポタなのか?」
という疑問が湧きますが、
これは単純に
「潜在的な見込み客の多さ」
なんでしょうね。
USJが低迷していた時の話しに振り返れば、
やはり集客力に問題があったことが原因でした。
もっと根本的な問題は…
「USJの魅力に惹かれる客層が乏しかった」
からです。
「ハリポタを誘致すれば集客できるのか?」
と、思う方もいらっしゃると思いますが、
これはビミョーですよね。
結局、
「ハリポタ好きなお客さまには魅力的」
という限定条件が付きますから。
こうなると、
「ディズニー好き」
にはまったく魅力的に写りませんよねー
■「カタチにする」難しさ
ところで、映画の世界観を表現するのって、きっと相当難しいですよね。
イチバンのお客さまは、ファンの方ですが、ファンってやけに詳しいじゃないですか?
なので、細部に渡って仕上げないといけませんもんね。
中途半端にやると手厳しく評価され、総じてダダ崩れする可能性もありえますから。
ただ、そのぶん、世界観を忠実に再現できれば
「あ〜これこれ、映画のあのシーンのやつ!」
みたいに、高評価が得られます。
こうなると、SNSクチコミで
一気に知名度や評判が広がりますね!
■ファンならきっとやってみたい!
ウワサのバタービールも試してみました!
私は映画を観ていないので、なんのことかよくわかりませんが、ファンには人気の飲み物とのことです。
ファンの人間心理を紐解けば、やっぱり登場人物に近づきたかったり、同じグッズを欲しくなったりしますもんねー
ヒゲの具合はどうでしょうかー?
■USJは「なんでもあり」なのか?
USJの基本戦略のなかにあったと思いますが、そもそも自分目線でビジネスをやっていたことが、業績不振の理由の1つだったようです。
以前のコンセプト
ハリウッドの世界観をそのままお届け
↑これが響く人の数が少なかったのが問題だったのは、今になれば明白ですよねー
現在のコンセプト
世界最高を、お届けしたい
↑正直、なんかザックリとして曖昧です。
ですが、絞り込みを変えたことで、
「アプローチできる客層」は一気に広がりますよね?
テーマパークは来場して頂けなければ、
売り上げがあがることはほぼありません。
そうなると、お客さまが「行きたい!」と思わせる
なにかが必要になると思いませんか?
そう、
お客さまのココロの内を汲み取ったコンセプトが必要になりますよねーー
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例えば、以前のお客さまには
「ファミリー層」が少なかったそうです。
それは、なぜか?
「子供が楽しめるアトラクションやショーが少なかったから」
だ、そうです。
これを踏まえて、
「ファミリー向け」のアトラクションやショーを増やすことで、
集客のボリュームアップに貢献したそうですよー
これは、参考になりますね!
■USJのこだわり「世界観」
USJの中に、小さく区切られたテーマで構成されている場所がいくつかあります。
でも、小さいのになぜかとても存在感があるんですよねー
「それはなぜか?」
を、考えてみたのですが、実際に行ってみて感じたことは…
「細部にこだわって仕上げた世界観」
としか、思い浮かびませんでした。
表現が抽象的なので、
ここでは具体例を1つ挙げてお伝えしたいと思います。
ゴジラ
1:ゴジラのアトラクションの順番待ちの時に、号外新聞が配られた
2:「ゴジラまん」なるものが販売されていて、表面に足跡があった
3:店員さんに「辛いのでゴジラのように火を吹き出しますよっ」と言われた
ちなみに、奥さんは、
店員さんの意表をついたコトバにびっくりして、
コトバをなんにも返せなかったそうです…
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これら3つに共通する点から私はこう学びました。
お客さまに楽しんでもらうために、
お客さまの世界観を共有する
逆にいえば…
1:号外新聞なんかなく、ただ列で延々と入場を待つだけだったら…
2:「ゴジラまん」の包み紙に、ゴジラのプリントがしてあるだけだったら…
3:店員さんが携帯をいじりながら、目線も合わせず販売しているだけだったら…
これでは、面白くもなんともないですよねーー
そう思うと、USJの世界観を造る取り組みは、
素晴らしいと感動しました。
ただひたすらに、
「お客さまのことを考えている」
という点で。
■便利だが、腑に落ちなかったこと
もはや航空券でさえも、QRコードで管理する時代ですが、ここでも同じでした。
今回は、入場券(7,100円)に加えて、Express Pass(4,050円)を一緒に購入しました。
わざわざ東京から行って、しかも到着がお昼頃になる予定だったので、園内での時間を有効活用するために、せめてもの手段として購入しました。
ですが、これがまったく意味が無かったんですよ…
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実際に、園内では…
「ほとんど待つことは無かった」
んですね。
GWの連休前だったので、
逆に空いていたのかもしれません。
待ち時間のムダを「お金で解決」という、
すっごい便利なシステムではありますが、
これは少し問題があるかもしれません。
だって、「待ち時間」って、
当日そこに行くまではほとんど分かりませんよね?
明らかに混雑する日以外は、
いらないと思いました。
「エクスプレス」といいつつ、
結局ハリーポッターのアトラクションはなんかは
そこそこ並びましたからね。
これ、そのうちお客さまからブーイングの嵐になるでしょうね。
「お客さまの期待を裏切ると怖い」 ですよね?
すぐにネット上で炎上する世の中ですし。
ここだけは、際立って残念だったなぁ…
2. まとめ
・リサーチの徹底で、根源的な問題を見いだした
・問題に対して、成功確立の高い対策を実行した
・お客さまの期待に応えられるように、広義のコンセプトに調整した(■■)