1. USPってなんだろう?
Unique - 独自の
Selling - 販売
Proposition - 優位性
→ 独自優位性
他にも「独自のウリ」とか、「お客さまとの究極の約束」なんて解釈をされている方もいます。
なんだかわかりづらいので、このサイトでのUSPの定義は、
ライバルがいる状態で優位性を保つための考え方
として、以下の2つを軸として考えましょう。
【1】優位性を保つ
【2】ライバルの存在
ですので、例えば【1】優位性を保つに関しては…
- 駅構内にあるサラリーマン向け床屋さん
- ネットで24時間予約ができる歯医者さん
- Skypeで初回30分相談は必ず無料の弁護士さん
※Skpye=ネット回線を使用する無料電話
などはいかがでしょうか?
「えっ!? なんかカンタンそう…」
そうですよね。
意外とシンプルですよね。
最初から、あんまり難しく考える必要はないかもしれません。
なぜなら… ↓
そして、【2】ライバルの存在について。
ライバル…
あなたにとって、嫌な存在でしょうか?
比較されるから?
優位に立てるか分からないから?
ここでは、ライバルがいるメリットを上手に活用しましょう!
なぜなら、ライバルが存在するということは…
・需要があるビジネスをしているという証拠
・成功の秘密や、不満を知ることができる
・市場の活性化を一緒に担ってもらえる
・比較されるので、切磋琢磨できる
・ファンができる(アンチファンもできる)
ということに、他ならないからです。
では、具体例を見てみましょう!
2. 比較でわかる!成功例
ステーキ店ってライバルが多いですよね?
焼肉店や牛丼チェーンなんかも代替サービスとしては、ライバルですし。
プロの方には怒られそうですが、「肉を仕入れて焼くだけ」なので、当然といえば当然です。
芸能人とかスポーツ選手なんかも、開業しますしね。
ただ、そんな激戦区にあって、近年急拡大を遂げているのが「いきなりステーキ」です。
ネーミングから、「肉好き」にはなんだか期待値があがる印象を受けます。
コンセプトを軸に、お客さんに向けたUSPは以下のとおりです。
【1】立ち食い(提供価格の抑制)
「肉食べたい」「しかも、安く食べたい」
というお客さまに向けて、立ち食い=回転率をあげることで実現。
【2】肉質にはこだわる(価値)
「安くても、ウマい肉食べたい」
というお客さまに向けて、肉質=品質は落とさず提供。
【3】肉マイレージカード(ファン化)
「ポイントとか無いの?」
というお客さまに向けて、ファン=リピーター獲得の具体的な手法。
「…なんか、どれも真似できそう」
と思われるかもしれません。
しかし、【1】〜【3】を組み合わせてお客さまに向けて提供しているお店は、あんまり他に無いのではないでしょうか?
あんまり他に無い=USP独自優位性
3. USPが弱いと大変な理由
それでは、逆に…
- ライバルがいる
- USPが弱い
という場合について考えてみましょう。
例えば、牛丼。
「うまい、早い、安い」が、みんなの頭の中のコンセプト。
では、それを提供している側のUSPってなんでしょう?
いかがでしょうか?
この3社のUSPって、なんだか伝わりましたでしょうか?
- 素早く食事を提供できる
- 安く食事を提供できる
- お持ち帰りもできる
- 24時間営業している
- アクセスが便利な場所にある
と、こんなところでしょうか。
でも、それって3社ともほぼ同じですよね。
これでは、USP(独自優位性)のカケラも無いのではないでしょうか?
そもそもコンセプトらしいコンセプトも掲げてないので、
「ぜひ、あのお店に行きたい!」
と、思うことはあんまりないかもしれません。
ちなみに、コンセプトを客目線で考えれば、おそらく…
吉野家:定番の牛丼=目新しいものが無い
すき家:メニューが豊富・テーブル席がある
松屋:一番安い・カウンターでぎゅうぎゅう詰め
という感じでしょうか?
「テーブル席がある」というのは、それが無いとこに比べれば優位といえば、優位ですよね。
カップルや、ファミリーには、選ぶ理由の1つにはなりますよね。
この3社は、現在では以前の価格競争の泥沼試合の時期を過ぎて、「高付加価値商品」を戦略的に掲げています。
しかし、それはあくまで企業目線の差別化に過ぎません。
ということで、お客さまのことを考えれば、やはり…
お客さま目線のUSP(独自優位性)をもった明確なコンセプト
が欲しいところですよね。
これがなければ、お客さまによっては、お店選びに苦労しますヨ…
というか、そもそも選びませんよね。
「飲食業」って、他に選択肢がたくさんありますから。
目指すべきは…
- 値段が高くても食べたい
- 長時間並んででも待ちたい
- アクセスが不便でも行きたい
ですよね?
これは、お店にとっても、お客さまにとっても同じ想いのはずです。
…
[まとめ]
- お客さまにとってのUSPを正しく把握しよう
- 組み合わせることでUSPは作れる
- USPとコンセプトを紐づけよう