1. "絞る"とは?
・専門になること
・特化すること
すなわち、専門家/専門店になること。
ここでは、1つ大事な要素を考えましょう。
"セグメンテーション
その分野をカテゴリーごとに細分化すること。
どこに照準を当てるかを検討する際に役に立つ。
例えば、「英語を学びたいっ!」という方をイメージしてみましょう。
もしあなたが英語に関するビジネスをするとしたら、どうされますか?
どこの、だれに、なにを、いつ、どのように、価値(商品/サービス)として提供しますか?
いくつかシュミレーションしてみましょう。
- 海外旅行のためのオンライン英会話
- こどもに教えるためのWeb講座
- 昇進試験のためのマンツーマン英会話教室
などはいかがでしょうか?
加えて、そこに支払い方法などで、更なる絞り込みをかけても良いかもしれませんね。
- 契約期間内、利用し放題
- 利用した分だけの支払い
- 回数券で前払い
最終的に、
あなたの絞ったコンセプトに、
お客さまの思惑がヒットすれば、
選ばれる確立が高まりますね。
2. 絞ることのメリット・デメリット
メリット
- 専門家/専門店としてみられる
- すべきことが集約するので、ロスが少なくなる
- クチコミやメディアで広がりやすくなる
- 逆指名されやすくなる
- お客さまを選べるようになる
デメリット
- 絞ることで守備範囲が狭くなる
- コンセプトの変更には痛みや矛盾を伴う
- 掲げたコンセプトがヒットすると、真似されやすくなる
特に、デメリットに関しては、しょうがない部分ではあります。
しかし、最初から対応策を準備していれば、問題にはなりません。
3. 比較でわかる!成功例
【1】WONDA "モーニングショット" - アサヒ飲料の缶コーヒー
「朝専用缶コーヒー」をご存知でしょうか?
他にはない絞ったコンセプトで、市場の支持を得ている缶コーヒーです。
「缶コーヒーって、いつでも気軽に飲めるのがウリなのでは?」
と、そう思う方も多いかと思います。
確かに、「いつでも」「どこでも」「気軽に」というのが、最大のコンセプトですよね。
しかし、缶コーヒー市場の激化により、その三拍子だけではお客さまに選ばれなくなりつつあります。
そこで、アサヒ飲料は当時既に販売していたWONDAブランドのコンセプトを更に絞って、このモーニングショットを販売することにしたのでした。
- 2002年10月発売
- 当時の状況。
・1位、コカコーラのジョージア。
・2位、サントリーのBOSSシリーズ。
・5位、アサヒ飲料のWONDAブランド。
- 現在は、WONDAブランド全体で業界3位に。
リサーチ段階で、判明したこと。
- 缶コーヒー市場では、午前中に飲む人は4割もいた。
- 味や製法で差別化を図るブランドはあったが、意図に特化した商品はなかった。
- 発売前に調査を行い、好感触を得た。
「朝専用缶コーヒー」で発売。
1週間で100万ケース。
1年間で1,500万ケースの販売に!
ポイント:
- お客さま(消費者)の声を取り入れた
- ライバルがいない場所で訴求した
- コンセプトで市場に認知され、支持を得た
参考:http://www.asahiinryo.co.jp/wonda/sp/products/ms.html
【2】ウコンの力 - ハウス食品の健康飲料
商品名を聞いただけで、「2日酔い防止」というイメージが湧く方が多いのではないでしょうか?
医薬品ではないので、その効果効能をうたうことはできないものの、ウコンの成分がアルコールの分解を…
って、ややこしい話しは必要ありませんね。
累計販売本数10億本超え! ※
この結果を見れば、コンセプトの影響力がわかりますね!
参考(※):http://www.this.ne.jp/news/detail.php?nid=635
[まとめ]
モーニングショット → 朝に飲みたくなる缶コーヒー
ウコンの力 → 2日酔いを予防するために飲むドリンク